オーラルフレイルについて

目次

オーラルフレイルについて

 フレイルとは加齢に伴い心身の活力が低下し、健康な状態から要介護状態へと移行する過程にある状態を指しますが、 オーラルフレイルは、むせる、食べこぼす、かたい物が食べられない、滑舌が悪いといった口の機能低下を指します。 放置すると、食が細くなって筋力が落ちたり、話しにくいからと閉じこもりがちになったりして、健康寿命を左右することにもなります。
  日本歯科医師会の8020運動は80歳で20本の歯を残そうという活動ですが、永久歯を8本程度の喪失で抑えれば、咀嚼機能も維持され栄養状態が良好な老後を過ごせるであろうことが骨子となっています。 

イーデント歯科室/オーラルフレイルの初期症状イラスト

オーラルフレイルとは?

「オーラルフレイル」とは、お口の機能が少しずつ衰えていくことを指します。
噛む力や舌の動き、飲み込みなどが弱くなり、放っておくと「食べにくい・話しにくい」などの問題が起こり、全身の健康にも影響することがあります。

どんなサインがある?

  • 食べこぼしが増える
  • むせやすい
  • 硬いものが食べにくい
  • しゃべりにくい、声が小さくなった

こうした小さな変化がオーラルフレイルのサインです。

オーラルフレイルの悪循環

オーラルフレイルは、噛みにくいやわらかいもを食べる 噛みにくいやわらかいもを食べる、 とだんだん状況が悪化する傾向があります。

オーラルフレイルの悪循環イラスト

出典:歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版(日本歯科医師会) 作図:平野浩彦先生

出典:歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版(日本歯科医師会) 作図:平野浩彦先生

これらの悪循環は以下のステップで説明できます

  1. 食べづらい・噛めない: 噛む力が低下すると、食べ物をうまく噛み砕くことができなくなり、食事に困難を感じるようになります。
  2. やわらかいもの中心の食事: 食べづらさから、柔らかいものばかりを選んで食べるようになり、食事の選択肢が狭まります。
  3. 低栄養・タンパク質不足: やわらかいものばかりの食事では、必要な栄養素、特にタンパク質が不足しやすくなります。
  4. 筋肉量・筋力の低下: 栄養不足、特にタンパク質不足は、筋肉量や筋力の低下を招きます。
  5. 活動量・食欲の低下: 筋肉量や筋力の低下は、身体活動量の減少につながり、さらに食欲も低下する可能性があります。
  6. 噛む力の低下: 活動量や食欲の低下、全身の虚弱は、さらに噛む力の低下を招き、悪循環が繰り返されます。

    この悪循環により最終的にQOL(生活の質)の低下につながります
オーラルフレイル高齢者の抱えるリスク
オーラルフレイル概念図2019年版

オーラルフレイルの悪循環のループの発端となる噛みにくいについて、歯科治療はそれを防止する大きな働きが可能です。 

オーラルフレイルのおじいさん
オーラルフレイル克服のおばあさん
オーラルフレイルのおじいさん
オーラルフレイル克服のおばあさん

一般的な予防のポイント

  • 毎日の歯磨きで清潔を保つ
  • 定期的な歯科検診でチェック
  • よく噛んで食べる、口を大きく動かす習慣をつける

以上の咀嚼訓練・舌運動・発音練習などで口腔機能低下を防いでいきます。
お口の健康を守ることは、全身の健康や元気な生活につながります。


LINKS


よかったらシェアして下さい!
  • URLをコピーしました!
目次